2013年2月25日月曜日

文章力をアップさせるためにチェックしたい句読点の打ち方(句点編)


文章を作成する際に見落とされがちなポイントの一つに、「表記やレイアウト」があります。見た目の統一感というのは結構大事で、Webテキストであれ、業務上の文書であれ、日常的な文章であれ、見た目の統一感に欠けた文章は、何となく内容のクオリティにもバラツキがあるように感じられてしまうものです。

このエントリーでは、文章力を高めるためにチェックしたい表記やレイアウトのポイントとして、押さえておきたい「句点の打ち方の5つの原則」についてまとめてみました。文章作成の際にでも参考にしていただければ幸いです。



●ここだけは押さえたい「句点の打ち方」5つの原則


句読点の打ち方には原則があります。ここでは絶対に覚えておきたいポイントに絞ってご紹介します。

(1)句点は文の終わりに打つ。


句点は必ず文の終わりにつけるのが原則です。以下の例では、「ダメだ」のところで文が終わっているわけではないので、句点(。)ではなく読点(、)を打ちましょう。

例:
×組織つまり集団で目標を達成するには、各人がバラバラの行動をしていてはダメだ。と課長は言った。
○組織つまり集団で目標を達成するには、各人がバラバラの行動をしていてはダメだ、と課長は言った。

(2)談話や注釈などのカッコ内では、閉じカッコの直前には句点を打たない。しかし、地の文が切れる場合は、閉じカッコの後に句点を打つ。


カッコ書きで発言を抜き出す場合などは、閉じカッコの直前の句点は省略可能です。ただし、閉じカッコで地の文章が終わる場合は、句点をつけて文を終わらせましょう。

例:
「組織つまり集団で目標を達成するには、各人がバラバラの行動をしていてはダメだ」と課長は言った。
「組織つまり集団で目標を達成するには、各人がバラバラの行動をしていてはダメだ」。これが課長の言葉だ。

(3)文末に部分的注釈のカッコを使う場合は、閉じカッコの後に句点を打つ。しかし、複数の文の総括的注釈の場合は、句点は開きカッコの前に打つ。


カッコの後に句点をつけるか、カッコの前に句点をつけるかについても、原則があるようです。いくつかの文章の内容を最後に注釈するような場合は、カッコ書きの前に句点をつけましょう。

例1:
日本郵政グループのかんぽ生命保険は5日、総務省と金融庁に認可申請中の新たな学資保険の販売開始時期を、当面延期する方針を決めた(当初予定は4月)。

例2:
全世界の広告費を調査する「Global AdView Pulse」(2012年7〜9月)の結果によると、グローバル全体での広告費は健全な伸びを見せており、前年同期と比較して 4.3%、1,390億ドル増加していることが明らかになった。この増加率は2012年1〜6月の成長率(2.7%)を上回る。(ニールセン発表)

(4)クレジットや「敬称略」などを段落末のカッコ内に示すときは、その前に句点を打つ。


ニュースサイトなどでよく見るパターンですね。

例:
…資源量は35年前に比べ4.5倍になったとしている。(時事通信)

(5)文末が感嘆符や疑問符(!や?)のときは、句点はつけない。後に別の文が続くときは1字文空ける。しかし、!や?が文中の語句にかかるときは、1字空けは不要。


感嘆符や疑問符と句読点の関係、1字空けの原則なども、押さえておきたいポイントですね。

例1:
ちょっと待って! 財布忘れてない?

例2:
「あれは……まぼろし?」と彼は思った。

いかがでしょうか。ちょっとしたポイントに気をつけるだけで、文章の「スキのなさ」は確実に高まっていきます。普段から意識してネットや書籍の文章を見るクセをつけるとよいでしょう。

参考文献:
『朝日新聞の用語の手引き』
『文章力の基本』

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